Webセッションとは?役割や仕組み、セッションIDの使い方を解説

目次

Webセッションとは

Webセッションの役割

Webセッションは、WebサイトやWebアプリケーション上でのユーザーの活動を追跡するために使用される技術です。具体的には、Webセッションは、同じウェブサイト上で複数のページを閲覧するときに、ユーザーが同じ人であることを確認するために使用されます。

Webセッションは、WebブラウザとWebサーバー間の通信によって生成されます。ユーザーがWebサイトにアクセスすると、WebブラウザはWebサーバーにリクエストを送信します。Webサーバーは、ユーザーに一意のセッションIDを割り当て、そのIDをWebブラウザに送信します。その後、ユーザーがWebサイトを閲覧するたびに、WebブラウザはそのセッションIDをWebサーバーに送信し、サーバーはそのセッションIDを使用して、同じユーザーに属するすべてのリクエストを識別します。

Webセッションの主な役割は、ユーザーがWebサイトで行ったすべてのアクションを記録することです。これにより、Webサイトの所有者は、ユーザーがWebサイト上でどのようなページを訪問したか、どのようなアクションを実行したか、どのような商品を購入したかなどを把握することができます。また、Webセッションは、ユーザーがWebサイト上でセッション中に何らかの問題が発生した場合に、問題の解決に役立ちます。

Webセッションの仕組み

Webセッションは、WebアプリケーションがWebブラウザと通信する際に使用される仕組みです。以下に、Webセッションの仕組みを簡単に説明します。

  1. セッションIDの発行 Webサーバーは、Webブラウザが初めてアクセスしたときに、一意のセッションIDを発行します。セッションIDは、ユーザーのWebブラウザに保存されます。
  2. セッション情報の保存 Webサーバーは、セッションIDをキーにして、ユーザーのセッション情報をサーバー側に保存します。セッション情報には、ユーザーのログイン状態やカートの中身などが含まれます。
  3. セッションIDの送信 Webサーバーは、セッションIDをHTTPレスポンスのCookieヘッダーに含めて、ユーザーのWebブラウザに送信します。Webブラウザは、受け取ったセッションIDを保存します。
  4. セッション情報の参照 WebブラウザがWebサーバーに再度アクセスした場合、Webブラウザは保存しているセッションIDをHTTPリクエストのCookieヘッダーに含めて、Webサーバーに送信します。Webサーバーは、受け取ったセッションIDをキーにして、保存しているセッション情報を参照します。
  5. セッション情報の更新 Webアプリケーションは、ユーザーの操作によってセッション情報を更新することができます。更新されたセッション情報は、Webサーバー側で保存されます。
  6. セッションの終了 WebブラウザがWebサーバーにログアウトリクエストを送信した場合、または一定時間経過した場合、セッションは終了します。Webサーバーは、セッションIDを無効にし、セッション情報を削除します。

セッションIDの使い方

セッションIDとは

セッションIDとは、Webセッションを管理するためにウェブサーバーが発行する一時的な識別子です。ウェブサーバーは、ユーザーがサイトにアクセスしたときにセッションIDを生成し、ブラウザに送信します。ユーザーがそのサイト内でページを移動するたびに、ブラウザはそのセッションIDをウェブサーバーに送信し、ウェブサーバーはそのセッションIDに関連付けられた情報を取得して、ユーザーに適切なページを提供します。セッションIDは通常、ランダムな文字列や数字の組み合わせで構成されています。セッションIDは一時的なものであり、ユーザーがサイトを離れると自動的に無効になります。

セッションIDの生成方法

セッションIDは、Webサーバーによって生成されます。一般的に、セッションIDはランダムな数字や英字の組み合わせで構成されます。セッションIDを生成するためには、Webサーバーが次の手順を実行します。

  1. クライアントからの最初のリクエストに対して、Webサーバーはクライアントに一意のセッションIDを発行します。
  2. Webサーバーは、発行したセッションIDをセッションストレージに保存します。
  3. セッションIDを含むレスポンスをクライアントに返します。
  4. クライアントは、次のリクエストでセッションIDをサーバーに送信します。
  5. サーバーは、送信されたセッションIDをセッションストレージから取得し、クライアントのセッションを復元します。

セッションIDは、一意でランダムな値であるため、他のセッションとの競合が起こりにくく、セキュリティ上のリスクを減らすことができます。

セッションIDの保管方法

セッションIDはクッキー、URLリクエストパラメータ、またはヘッダーによってブラウザからサーバーに送信されます。サーバーはセッションIDを一意に識別するために使用され、一般的にセッションデータとともにデータベースやキャッシュストレージに保存されます。このようにして、サーバーは必要に応じてセッションデータを取得して、ユーザーが同じセッションでアクセスしていることを確認し、適切なセッション状態を維持します。セッションIDを保存する方法は、セキュリティ上の理由から、適切な暗号化とセキュリティ対策が必要です。

セッションIDの有効期限

セッションIDの有効期限は、Webアプリケーションの設定によって異なります。一般的には、セッションIDを生成したタイミングから一定時間が経過すると自動的に無効になります。この時間は、セッションの保持期間と呼ばれます。セッション保持期間は、アプリケーションのセキュリティ要件やパフォーマンス要件に応じて調整されます。一般的には、15分から数時間の間で設定されますが、特定のアプリケーションによっては、数日間、数週間、または数ヶ月間もセッションを保持することがあります。セッション保持期間を長くすることは、ユーザーエクスペリエンスを向上させる反面、セキュリティリスクを増大させることにもなるため、慎重に設定する必要があります。

セッションIDのセキュリティ対策

セッションIDは重要な認証情報であるため、適切なセキュリティ対策が必要です。以下にセキュリティ対策の一例を示します。

  1. セッションIDの長さを十分に長くする: セッションIDは予測不可能な文字列であるほど安全です。通常、セッションIDは32文字以上のランダムな文字列が推奨されます。
  2. SSLを使用する: SSLを使用することで、通信内容が暗号化されるため、中間者攻撃を防ぐことができます。
  3. セッションIDの送信方法を安全にする: セッションIDを送信する際には、HTTPクッキーを使用することが一般的です。しかし、クッキーはJavaScriptからもアクセスできるため、クッキーに保存する情報には注意する必要があります。
  4. セッションIDの再利用を防ぐ: セッションIDは一度使用したら破棄し、新しいセッションIDを発行するようにすることで、セッション固定攻撃を防ぐことができます。
  5. セッションIDの盗難を防ぐ: セッションIDを盗まれないように、ログアウトやセッションタイムアウトによってセッションを破棄するようにすることが重要です。また、セッションIDを保存するために、クッキー以外のストレージ(ローカルストレージ、セッションストレージ、IndexedDBなど)を使用する場合は、そのストレージが安全であることを確認する必要があります。

Webセッションの注意点

セッションハイジャック攻撃に対する対策

セッションハイジャック攻撃は、攻撃者がユーザーのセッションIDを盗み、不正なアクセスを行う攻撃のことです。これを防ぐためには、以下のような対策が必要です。

  1. セキュアな通信プロトコルを使用する:HTTPSなどのセキュアな通信プロトコルを使用することで、通信内容を暗号化し、盗聴や改ざんを防止することができます。
  2. セッションIDのランダム化:セッションIDをランダムな文字列にすることで、推測されにくくすることができます。また、セッションIDを簡単に当てられないように、セッションIDの長さを長くすることも有効です。
  3. セッションIDの有効期限の制限:セッションIDの有効期限を短くすることで、攻撃者がセッションIDを盗んでも、有効期限が切れている場合は使用できなくなります。
  4. ログアウト機能の実装:ログアウト機能を実装することで、ユーザーが自らセッションを切断することができます。
  5. ファイアウォールの設置:ファイアウォールを設置することで、不正なアクセスをブロックすることができます。

以上のような対策を講じることで、セッションハイジャック攻撃を防止することができます。

Webセッションの長時間接続によるリソース消費に対する対策

Webセッションの長時間接続によるリソース消費に対する対策としては、以下のような方法があります。

  1. セッションタイムアウトの設定 Webアプリケーション側で、セッションのタイムアウト時間を設定することで、一定時間操作が行われない場合にセッションを自動的に切断することができます。これにより、長時間接続によるリソース消費を防止することができます。
  2. セッションの最大接続数の制限 同時に接続可能なセッションの数に上限を設けることで、接続数が一定数を超えた場合に新しい接続を受け付けないようにすることができます。これにより、過剰なリソース消費を防止することができます。
  3. セッションIDの再生成 定期的にセッションIDを再生成することで、セッションを長時間維持している攻撃者が、セッションIDを盗み出したとしても、有効期限が切れた新しいセッションIDに置き換わるため、攻撃を防止することができます。

以上のような対策を講じることで、Webセッションの長時間接続によるリソース消費を防止することができます。

Webセッションのログアウトによるセッションの終了方法

Webセッションにおいて、セッションを終了するためにはログアウト処理が必要です。ログアウト処理は、セッションを終了することで、セッションIDを無効にすることができます。

ログアウト処理を行う場合は、セッションIDを無効化するだけでなく、セッションに関連する情報を完全に消去することが重要です。また、セッションIDを再利用されないように、ログアウト後に新しいセッションIDを生成することが推奨されています。

セッションを終了するタイミングとしては、ユーザーが明示的にログアウトを行う場合や、一定時間経過した場合に自動的にログアウトする設定を行う場合があります。自動ログアウトの場合は、長時間セッションが開いたままにならないようにすることができます。

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